建物のこと
ALC(えーえるしー)

AutoclavedLight-weightConcreteの略。高温加圧養生器を使って多孔性の軽量発泡コンクリートを成型するコンクリート成型材。ヘーベル(商品名)はポピュラーである。
SRC(エスアールシー)

建築工法の一つ。鉄骨鉄筋コンクリートの略。RC造に比べて軽く、高層建築物に適しいる。
おとり広告

広告した物件以外のものを購入するように仕向けるための客寄せ広告。実際には物件が存在しない架空広告や、売却済みまたは他人の物件を無断で広告するもの、物件はあるが広告主がこれを販売する意志を持っていないもの等がある。いずれの場合も価格を著しく安く表示する傾向がある。
ウォークインクローゼット

歩いて中に入れる収納庫。衣類を多く収納できる。主寝室などについているが、賃貸住宅ではあまりみられない。分譲マンションや一戸建てにみられる。
エントランス

建物の入り口部分のこと。マンションでは正面玄関の部分をエントランスホールという。
オープン外構

敷地の周囲に垣根や塀を設けずに開放的にしたもの。圧迫感を取り除いて敷地を広く見せる効果や防犯上の効果(周囲から丸見えのため)がある。近年の住宅はこの形式が増えている。
サブリース

不動産管理業者が1棟のアパート・マンション・ビルを一括で借り上げ転貸すること。所有者は自ら管理する煩わしさがなく、入居者の有無に左右されず家賃を受け取れるメリットがあるが、賃料は相場より10~15%ほど安くなるデメリットがある。また、管理業者が倒産するリスクもある。
シックハウス症候群

室内の汚染された空気が原因で、住人がめまい、頭痛、吐き気、目・鼻・のどの痛みなどの体調不良を訴える現象。住宅の気密性が高まり、住宅建材や塗料などから出る化学物質により引き起こされる。
テラスハウス

連棟式住宅(簡単にいうと長屋のようなもの)の一種。長屋といっても、今風のおしゃれな造りになっている。各住戸が2階建てで、専用の庭(テラス)が付いている。隣家とは壁でつながっているが、専用の庭を使えて一戸建て気分を味わえるのがテラスハウスの長所。
一般媒介契約(いっぱんばいかいけいやく)

媒介契約のうち、依頼者はいくつもの宅建業者に媒介や代理を依頼してもよいもの。他に依頼する業者名を明示する義務のある明示型と、明示する義務のない非明示型の2種類がある。国土交通省が定めた標準一般媒介契約約款では、非明示型の契約の場合には非明示型である旨を特約に明記することとなっている。明示型は、依頼者が明示していない業者を通じて成約したときは、依頼を受けた業者は履行のために要した費用の償還請求ができる。また、依頼者が自ら相手方を発見したとき、依頼した他の業者を通じて成約したときは、依頼している他の業者にその旨を通知する義務がある。業者は、指定流通機構(レインズ)への登録義務や業務処理状況の報告義務は無い。報告は依頼者から請求があった時でよい。また、有効期間の定めも無く(任意に決める必要がある。)、合意の上更新することができる。宅建業者側からすると、努力しても報酬が得られる保証が無いため、消極的な活動になりがちとなる。
住宅性能保証制度(じゅうたくせいのうほしょうせいど)

安全性、居住性、耐久性などを一定水準以上に保つため、昭和57年に財団法人性能保証住宅登録機構(現 財団法人住宅保証機構)を設立。建設会社は登録制で、機構が現場検査を行い、合格した住宅を登録する。保証制度の内容により、1年から10年の保証を行う。
停止条件(ていしじょうけん)

将来発生することが不確実な事実を契約等の効力の発生要件とする場合の不確定な事実をいう。 例えば「うまく入社できたらこの家を安く売買する」というような契約をしたときは、入社することが停止条件であり、 このような契約を停止条件付売買契約という。入社できたことを条件の成就といい、 そのとき売買契約の効力を生ずる(民法127条1項)。停止条件に対するものを解除条件と呼び、解除条件付売買契約では、反対に、契約のとき売買の効力を生じ、 入社できなかったときは、解除条件が成就し契約の効力が失われる(同条2項)。いずれの条件が付されていても、 条件の成否未定の間は、条件成就によって生ずる利益は保護される(同法128条、130条)。
内見(ないけん)

建物の内部見学の略。図面等により気に入った物件は必ず内見し、いろいろとチェックすること。(近隣の町並みも含めて)現況(実物)と間取り図とは必ずしも一致しない。図面だけで契約してしまうと入居してから後悔することになる。内見する時は不動産会社に手配を依頼する。案内してくれたり、現地にカギを隠してあったり、カギを貸してくれたりといろいろな形で内見できる。カギが現地にある場合は、気兼ねなく見ることができる。
区分所有権(くぶんしょゆうけん)

一棟の建物に、構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所、または倉庫、その他建物としての用途にすることができるものがあるときの、その各部分を目的とする所有権をいう(建物の区分所有等に関する法律1条、2条1項)。この各部分は専有部分と呼ばれ、共用部分と区別される。専有部分については、一般の所有と同様に扱われるが、一棟の一部であるから共同の利益に反するような使用は許されない(同法6条)。共用部分に対しては専有部分の床面積の割合で持分を有し(同法14条)、共同で使用する(同法13条)。専有部分の処分は自由であるが、敷地利用権をこれと切り離すことはできず(同法22条)、共用部分の持分の処分もこれに従う(同法15条)。
危険負担(きけんふたん)

建物の売買契約などの双務契約において、契約後類焼などによって建物が焼け、売主の引渡義務が履行できないようなとき、損害(危険)を当事者のいずれが負担するかの問題をいう。建物の引渡義務を負う売主(債務者)が代金を請求しえないとするのが債務者主義、買主(債権者)は代金を支払わねばならぬとするのが債権者主義である。民法の規定によれば、不動産のような特定物に関する物件の設定または所有者の移転をもって双務(売買等)契約の目的として場合は、債権者主義を採っているが、自動車を10台売買するというように種類と数量だけが定まっているような契約の場合は、どの自動車を売るのかがはっきりした時点、つまり不特定物が特定物に変わったときから、買主である債権者が危険負担することとなり(民法534条)、その他の場合は債務者主義を採っている(同法536条)。なお、実際の不動産取引の場合は、民法の規定とは逆に、特約をもって債務者主義を採っているのが一般である。
在来工法

在来工法(ざいらいこうほう)とは、日本の代表的な木造建築工法であり、木材の土台、柱や梁等の軸組で荷重を支える建築工法のことです。
『木造軸組(もくぞうじくぐみ)工法』とも呼ばれています。土台の上に柱を立て、その上に梁(はり)を掛け渡し、斜めに筋違い(すじかい)を入れて補強し、壁を組んで作ります。柱と梁で建物を支える構造になっているため、増改築が容易で、使用する木材によって予算にも柔軟に対応できます。しかし、職人の経験や技術の差が出やすく、施工レベルや工期にバラツキが生じやすくなる工法です。
売建住宅(うりたてじゅうたく)

デベロッパーが宅地を分譲した後、購入者と建築請負契約を結び、その土地に一戸建てを建設して引渡す方式の事。土地を売ってから建てるので「売建」、あるいは建築する条件を付けているので「建築条件付き」「停止条件付き」とも言う。予めデベロッパーが建てた住宅を購入する「建売住宅」と異なり、購入者が自分の意向に沿った設計プランを選択できて、自由度は高いが、施工は売主または売主が指定する建築業者に限定される。
大壁(おおかべ)

壁の仕上げ材が柱面の外側に施され、柱が見えない壁のこと。主に洋室などに用いられている。
天袋(てんぶくろ)

和室の押入上部にある高さ40~50cmの収納スペース。高い場所にあるため、ほとんど日常的に使わないものの収納場所。日本の住宅には,便利な収納スペース。
定期借地権付き住宅(ていきしゃくちけんつきじゅうたく)

平成4年に施行された新借地権付きの住宅。借地代を払ってその上に建物を建設できる。一定期間の契約が終了すると、土地は更地にして返還するか、建物部分の買い戻しを請求しない契約をした住宅。
客付け業者(きゃくづけぎょうしゃ)

宅建業者が媒介人(仲介人)として不動産の売買や貸借の取引に介入する場合、買主(借主)側の宅建業者のことをいう。 ⇒元付け業者。
専任媒介契約(せんにんばいかいけいやく)

依頼者が、依頼した宅建業者以外の宅建業者に重ねて媒介や代理を依頼することを禁止したもの。宅建業者は、依頼を受けてから7日以内に指定流通機構(レインズ)に物件登録をしなければならず、2週間に1回以上の報告(業務処理状況)義務を負う。報告は口頭・書面のどちらでもよく、有効期間は3ヶ月で、依頼者側から更新できる。
専有部分(せんゆうぶぶん)

マンション・オフィスビル等で、一棟の建物の中に独立した構造上区分された部分を専有部分といい、区分所有権とはこの専有部分を対象とした所有権のこと。
専有面積(せんゆうめんせき)

専有部分の面積。専有面積には壁芯と内法(うちのり)の2つの表示方法があり、壁芯は隣の専有部分との間の壁の真中を囲んだ線で計算し、内法は専有部分の壁の内法で囲んだ線で計算する。
専用使用権(せんようしようけん)

分譲マンションにおいて、ある特定の区分所有者が排他的に使用できる権利。バルコニーや専用庭に設定されている。専用庭の一部が駐車場になっている場合や、店舗前面部分に多い。該当区分所有権がある限り使えるのが一般的。管理規約にて規定する。専用使用権を消滅させるには管理規約の変更が必要である(4分の3の特別決議)が、該当の区分所有者の承諾が必要なため。実質的に永久使用となる。
建売住宅(たてうりじゅうたく)

区割りした敷地に不動産会社が建設した住宅。完成済のため、設備等の選択は出来ないが、最近はオプションで、完成前に一部選択できる建売住宅もある。
建確(けんかく)

建築確認通知書の略。建築確認の申請があった建築物の計画が法令に適応している旨の通知書。役所が発行する。
建築協力金(けんちくきょうりょくきん)

おもにテナントビルの完成前に入居希望者からその使用面積割合で施主(ビルオーナー)に預ける金銭。入居希望者は使用権を確保し施主は資金の調達ができる。
建蔽率(けんぺいりつ)(けんぺいりつ)

建築物の建築面積の敷地面積に対する割合のこと。建ぺい率制度の目的は、敷地内に適度の空地を確保することによって、日照・通風の確保及び延焼の防止を図ること。
戸袋(とぶくろ)

雨戸を収納するスペースのこと。
敷居(しきい)

襖や障子をはめ込む溝が掘ってある下側の横木のこと。鴨居に比べると溝は浅くできている。⇒鴨居。
敷金(しききん)

賃貸契約時に借主が貸主に一定の額を預けておき、解約時に借主に返却される金銭。賃料の未払い・不払いの担保として、あるいは解約時に借主が負担すべき修繕費等に使用される。住宅賃貸の場合は賃料の1~3ヶ月分程度。店舗や事務所を借りる際の保証金も似たような性質のものである
新築後未入居(しんちくごみにゅうきょ)

住宅は完成してから一年を超えたものは新築と表示して広告や販売が出来ない為、未使用を表すときに使われる。
既存不適格建築物(きぞんふてきかくけんちくぶつ)

建基法の規定の施行、または改正の際すでに建っている建築物、または工事中の建築物で、当該規定に全面的に、または一部が適合していないものをいう。既存不適格建築物については、その適合していない規定に限り適用が除外され、同法3条2項、そのままその存在を認められるが、一定の範囲を超える改築等を行う場合には、同法の規定に適合するように既存の部分の手直しを行わなければならない。同法3条3項、86条の2。
日影規制

日影規制(にちえいきせい)とは、1976年の建築基準法改正で導入され、日照を確保することを目的とした、日影による建築物の高さの制限のことです。
第1種・第2種低層住居専用地域で、軒高が7mを越える建物、または3階建て以上の建物。 その他の用途地域では、建物の高さが10mを超える場合に日影規制がかかります。 冬至日の午前8時から午後4時の間に、用途地域ごとに定めた一定時間以上の日影を周辺に生じさせないよう規制することにより、周囲の日照を確保しようとするものです。 ただし、商業地域、工業地域、工業専用地域では日影規制の適用がありません。
更新手数料(こうしんてすうりょう)

更新料とは別に、契約書の作成を代行する不動産会社などに支払う費用。数万円~家賃の半月分が一般的。
検済(けんずみ)

建物検査済証の略。工事を完了した建築物およびその敷地が法令に適応していることを証する書類。役所が発行する。
特定行政庁(とくていぎょうせいちょう)

建築確認や違反建築物に対する是正命令など、建築行政全般をつかさどる行政機関。建築主事を置く市町村の区域ではその長を、その他の市町村の区域では都道府県知事を特定行政庁という。人口25万人以上の市は、その長の指揮監督の下に必ず建築主事を置かなければならない。人口25万人未満の場合は、都道府県と協議して決める。特定行政庁には建築基準法に関するすべての事務を扱う「一般特定行政庁」と、一部の事務に限定された「限定特定行政庁」がある。
犬走り(いぬばしり)

建物のまわりに40~60cm位に幅でコンクリートや砂利敷きした部分のこと。 雨水によって基礎部分が濡れたり、建物に汚れが跳ね返るのを防ぐもの。
現状有姿売買(現況)(げんじょうゆうしばいばい(げんきょう))

不動産取引で、売買契約書中に「現状有姿(のまま)」「現状有姿にて引き渡す」等の文言が記載されることが少なくないが、その意義、具体的な内容については業界でも定説がない。現状有姿は、引渡しまでに目的物の状況に変化があったとしても、売主は引渡し時の状況のままで引き渡す債務を負担しているにすぎないという趣旨で用いられることが多いが、単に現状有姿との記載があるからといって、これをもって直ちに、売主の瑕疵担保責任の免責についての合意があるとまでいえない(宅建業法40条、民法570、566条参照)。
瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)

売買の目的物に隠れた瑕疵(欠陥・欠点)があった際に、売主が買主に対して負う責任の事。 契約時には分らなかったが、取得後に損害を受けた時には、買主は売主に損害賠償の請求ができる。 又、瑕疵のために契約の目的が遂げられなかった時は契約を解除することも可能。その期間は買主が瑕疵を発見した時から1年以内。 宅建業法では業者自ら売主となる場合は引渡日から2年以上の特約を定めることができる。新築住宅においては10年間。  
瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)

売買の目的物に隠れた瑕疵(欠陥・欠点)があった際に、売主が買主に対して負う責任の事。契約時には分らなかったが、取得後に損害を受けた時には、買主は売主に損害賠償の請求ができる。又、瑕疵のために契約の目的が遂げられなかった時は契約を解除することも可能。その期間は買主が瑕疵を発見した時から1年以内。宅建業法では業者自ら売主となる場合は引渡日から2年以上の特約を定めることができる。新築住宅においては10年間。
瑕疵担保責任についての特約の制限(かしたんぽせきにんについてのとくやくのせいげん)

宅建業者が自ら売主となる宅地、または建物の売買契約においては、瑕疵担保責任についてこれを負う期間(民法570条において準用する同法566条3項に規定する期間)をその目的物の引渡しの日から2年以上とする場合を除き、民法に規定するものより買主に不利となる特約をしてはならないとされている。買主に不利な特約とは、瑕疵担保責任を負わないとするもの、これを負う期間を買主が知ったときより1年未満の期間とすることのほか、契約解除も損害賠償も認めず補修のみを行うとするもの、瑕疵の個所によっては責任を負わないとするもの等があげられる。宅建業法は、このような買主に不利な特約を制限するとともに、これに反した特約は無効としている
登記原因(とうきげいいん)

登記を必要とする原因となる事実のこと。建物の表示登記は新築が、所有権移転登記は売買や相続・贈与等が、抵当権設定登記では金銭消費貸借等が登記原因となる。登記原因は登記簿に記載される。
登記簿謄本・抄本(とうきぼとうほん・しょうほん)

登記簿謄本は、一登記用紙の記載事項全部を謄写したもの。登記簿抄本は、一登記用紙の記載のうち、不動産の表示と申請人の請求した部分だけのもの。また、分譲マンションなどの区分所有建物の一戸の専有部分については抄本となる。
真壁(しんかべ)

柱の見える壁のこと。壁の仕上げが柱面より後退して取り付けられており、主に和室などに用いられている。
管理形態(かんりけいたい)

マンション等の区分所有建物の維持管理については、通常管理組合と管理会社との間に管理委託契約が結ばれ、その契約の内容に応じて管理形態が定められる。主な管理形態としては、次のようなものがある。巡回管理:管理人を定期的(たとえば週3回ゴミを出す日等)に巡回させて管理業務を行う形態住込管理:管理人が住み込む形態日勤管理:管理人を通勤させて業務を行う形態無人管理:管理人を置かずに、たとえば、清掃をパートタイマーを雇用して処理する等の形態で、いわば自力管理である。管理形態により管理の内容、サービス、費用が異なるので、それぞれのマンションの規模、立地条件、設備等により適当なものを選定すべきである。
耐火構造(たいかこうぞう)

建築基準法に基づく耐火性能の材質・構造の住宅。通常の火災時に、一定の時間以上耐えることができ、延焼を防ぐ性能が必要で、耐火構造と準耐火構造がある。      
耐震等級

耐震等級(たいしんとうきゅう)とは、宅性能表示制度に基づき、建物の構造の強さをランク付けした等級のことです。 等級1から等級3まで3段階で表示されています。 等級3が最も耐震性能が高い住宅です。
等級1は、建築基準法に定められた最低基準と同等で、数百年に一度発生する地震(各地で異なります。例えば東京は震度6強~7)でも倒壊しない強さのことです。 等級2はその1.25倍です。 等級3は1.5倍の強さがあることを示します。 耐震等級を取得した住宅は等級に応じて地震保険料の割引を受けることが出来ます。 一般的に等級が上がるほど柱や梁が太くなり、窓などの開口部が小さくなる制約が出やすくなります。
規約共用部分(きやくきょうようぶぶん)

区分所有建物の中の専有部分のうち、管理人室、集会室、物置、附属建物などは、本来、区分所有者全員の負担、利益とするところである。そこで規約により専有部分を共用部分にした区分所有を規約共用部分と言う。登記簿の表題部に”規約設定共用部分”と登記することによって、第三者に対抗できる。
解除条件(かいじょじょうけん)

将来不確定な事実が発生することによって、契約等法律行為の効果が消滅する場合の、不確定な事実をいう(民法127条2項)。条件のひとつであるが、反対に、契約等の効果の発生が不確定な事実にかかっている場合を停止条件という(同法127条1項)。売買契約を締結し、転勤になったらこの契約を失効させるという条項を入れるような場合、解除条件付売買契約という。条件を付けるかどうかは当事者の自由であるが、婚姻、養子縁組、相続の承認、放棄、手形行為(手形法12条1項参照)などについては、不安定な法律関係を続けることは相当でないから条件は付けられない。単独行為も、相手方を不安定にするから同様である(民法506条参照)。
請負契約(うけおいけいやく)

請負人がある一定の仕事を完成させ、注文者がこれに報酬を支払う契約をいう(民法632条)。一般的には建物の建築とか土木工事など有形的な仕事について締結される。注文者は完成した目的物の引渡しを受けるのと同時に報酬を払えばよい(同法633条)。これに瑕疵があれば修補や損害賠償の請求ができる(同法634条)。また、注文者は仕事が完成するまでならいつでも請負人の損害を賠償して契約を解除することができる(同法641条)。なお、土木建築等の業者との請負契約については、紛争予防のため必ず法定の内容の書面(通常は契約書)を作成交付しなければならず(建設業法19条)、工事について紛争を生じたときは、建設工事紛争審査会でもその解決を図る途が開かれている(同法25条以下)。
転貸(てんたい)

契約書の約款によく出てくる言葉の一つ。人から借りたものを、さらに他の人に貸すこと。またがし。ほとんどの物件は禁止されている。
通し柱(とおしばしら)

多層階建ての建築物の構造柱のうち、2層以上の階にまたがって設けられて柱のこと。
重要事項の説明義務(じゅうようじこうのせつめいぎむ)

宅建業者は、宅地建物取引に際し、売買、交換もしくは貸借の相手方、もしくは代理を依頼した者、またはその媒介に係る取引の各当事者(以下「相手方等」という)に対して契約が成立するまでに、その者が取得し、または借りようとしている宅地建物に関する一定の事項、すなわち私法上、公法上の権利関係・取引条件等について書面(重要事項説明書)を交付して、宅地建物取引主任者から説明をさせなければならない(宅建業法35条)。なお、宅地建物取引主任者は当該書面に記名押印をするとともに、説明をするときは、相手方等に対して、宅地建物取引主任者証を提示しなければならない。
鴨居(かもい)

襖や障子をはめ込む溝が掘ってある上側の横木のこと。洋風建築で育った人が増えているので、認知度は低い。⇒敷居
2×4工法

木造の分類。木材で構成された枠組みに構造用の合板等を打ち付けた壁や床で建築する工法。断面が2インチ×4インチの枠を使用するので2×4工法(枠組み壁工法)と呼ぶ